満開

 都心より少し遅れて咲く、ウチのほうの桜も、満開になった。買い物の帰り、立ち止まって上を向いて、あ~ずっとこのまま見ていたいと思う。でも暇そうに桜を眺めているのは私だけで、皆忙しそうに歩き、せっかくの素晴らしい光景を見もしないので、自分がアホに思えてくるのだ。

 名所に行かなくでも、桜は十分楽しめる。むしろ、近所の桜のほうが、落ち着いて鑑賞できる。どっと押し寄せる人波に揉まれながらの桜見物は、いつも満たされない思いが残る。

 薄桃色の花の群れと、言葉にならない会話を交わす、

 

 

2019年04月06日